普通のお話にはあまり興味がなかった。
幼稚園の頃から毎晩寝る前には「読み聞かせ」をしていた。
初めての子育てなので「どうやって読み聞かせをすればいいのか」わからない。
私のやり方は、「感情を込めて、ドラマのように演じる」というものだった。
毎晩繰り広げられる「ドラマ」のような読み聞かせ。
一応、おっさんの時はおっさんの声、女の子の時は女の子の声など意識して、声も変えて読んでいた。
そのままの流れで息子が小学校に入った時、1年生から6年生までの6年間、学校の「読み聞かせボランティア」をやった。
他のどの保護者よりも数多く参加した。
朝の10分間時間をもらうのだが、私はここでも「ドラマ仕立て」の読み聞かせをしていた。
1日の始まりに暗い話や、教訓めいた話は嫌なので、とにかく「笑える話」、「おもしろい話」を読むことにしていた。
教訓めいた本や、感動する本はきっと他のお母さんが読んでくれるだろうと思った。
何より嬉しいのは「いちばんおもしろい!!」と言って、私が行くと「ヤッター!」とみんなが喜んでくれた事だ。
ただちょっとそれがプレッシャーとなっていた感は否めない。
いつもいつも本屋とネットで、「おもしろい本」を探していた。
高学年になると「落語」のお話もみんな喜んでくれた。
本編を読んだ後の「おまけ」として読むのだが、これを一番楽しみにしている子がたくさんいた。
↓ 毎回最後にこの本を読んでいたが、残念ながら絶版で中古でしか買えません。
ところがある日、「花まる学習会」の高濱先生の講演会で、「読み聞かせは、なるべく抑揚を付けずに淡々とよみましょう。」とおっしゃった。
私は「エエッ!」と衝撃を受けた。
正に青天の霹靂。
ずっと私がやってきた事は・・・・?
更に「よくお父さんとかでいるでしょ、ガォーとか声まで変えて本気で読む人。読み聞かせはショーになっちゃいけない。」ともおっしゃた。
淡々と読むことで、子どもの想像力が膨らむらしい。
私の読み方では「想像」する前に、こちら側の「創造した物」を聞かされる形だ。
このショーのような読み方も家で楽しむ分にはいいらしいが、受験となると全くダメ。
精読には向かない・・・
私はずっと失敗していたんだ・・・と思ったが、みんなが喜んでくれるし・・・とそのままのやり方を6年生まで通した。
弊害?としては、息子が国語の時間に教科書を読むとき「感情を込めて読み過ぎた」と言う事。
それでも男の先生は褒めてくれた。
いちばんよかったのは、息子が「本好き」になった事。
ただ、親からすれば「くだらない本」ばかりだが・・・
それに最近は「スマホ」にかなりの時間を奪われている気がする。
この「スマホ」問題はかなり厄介だと思っている。
付き合い方が難しい・・・
↓ 我が子のように、普通の「物語」に興味がない子には科学のお話で。

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